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- *testing.txt* For Vim バージョン 8.2. Last change: 2021 Dec 11
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+ *testing.txt* For Vim バージョン 8.2. Last change: 2022 Apr 03
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VIMリファレンスマニュアル by Bram Moolenaar
@@ -65,9 +65,9 @@ test_garbagecollect_now() *test_garbagecollect_now()*
65
65
garbagecollect() とほぼ同じであるが、この関数はガーベッジコレ
66
66
クトを直ちに実行する。この関数を実行する場合は、構造体が内部に
67
67
存在しないようにするために直接呼び出す必要がある。また、この関
68
- 数を呼び出す前に | v:testing | を設定する必要がある。これは、ス
69
- タック上の変数が解放されるため、 :def 関数から呼び出された場合
70
- には動作しない 。
68
+ 数を呼び出す前に | v:testing | を設定する必要がある。 *E1142*
69
+ これは、スタック上の変数が解放されるため、 :def 関数から呼び出
70
+ された場合には動作しない 。
71
71
72
72
test_garbagecollect_soon() *test_garbagecollect_soon()*
73
73
あたかもメインループの中にいるように、ガーベッジコレクトを呼び
@@ -82,46 +82,117 @@ test_getvalue({name}) *test_getvalue()*
82
82
| method | としても使用できる: >
83
83
GetName()->test_getvalue()
84
84
<
85
- *test_gui_drop_files()*
86
- test_gui_drop_files({list} , {row} , {col} , {mods} )
87
- {list} の1つ以上のファイルをウィンドウの {row} 行 {col} 列にド
88
- ロップする。この関数は | drop_file | 機能が存在するGUI版の Vim
89
- でのみ動作する。
90
-
91
- {mods} としてサポートされる値:
92
- 0x4 Shift
93
- 0x8 Alt
94
- 0x10 Ctrl
95
- ファイルは引数リスト | argument-list | に追加され、{list} の最初
96
- のファイルの編集がウィンドウで開始される。詳細は | drag-n-drop |
97
- を参照。
98
-
99
- *test_gui_mouse_event()*
100
- test_gui_mouse_event({button} , {row} , {col} , {multiclick} , {modifiers} )
101
- マウスボタンのクリックイベントを注入する。この関数はGUIで実行
102
- している時のみ動作する。
103
- {button} としてサポートされる値:
104
- 0 右マウスボタン
105
- 1 中央マウスボタン
106
- 2 左マウスボタン
107
- 3 マウスボタンリリース
108
- 4 スクロールホイール下
109
- 5 スクロールホイール上
110
- 6 スクロールホイール左
111
- 7 スクロールホイール右
112
- {row} と {col} はマウスクリックの位置を指定する。Vimウィンドウ
113
- で最初の行は1で最後の行は 'lines' である。{col} の最大値は
114
- 'columns' である。
115
- マルチクリックイベントを注入するには、{multiclick} に1を設定す
116
- る。
117
- {modifiers} としてサポートされる値:
118
- 4 shiftキーが押されている
119
- 8 altキーが押されている
120
- 16 ctrlキーが押されている
121
- マウスイベントの注入後、処理のためにおそらく | feedkeys() | を呼
85
+ *test_gui_event()*
86
+ test_gui_event({event} , {args} )
87
+ 機能テストしているVimで GUI のイベント {event} を引数 {args}
88
+ で生成する。この関数は GUI で動作している場合のみ動作する。
89
+
90
+ {event} は文字列でサポートする値は:
91
+ "dropfiles" 1つ以上のファイルをウィンドウへドロップ。
92
+ "findrepl" テキストの検索と置換。
93
+ "mouse" マウスのボタンクリックイベント。
94
+ "scrollbar" スクロールバーの移動もしくはドラッグ。
95
+ "tabline" マウスクリックによるタブページ行の選択。
96
+ "tabmenu" タブページ行のメニューエントリの選択。
97
+
98
+ 引数 {args} はイベントの引数を持つ辞書。
99
+
100
+ "dropfiles":
101
+ 特定のウィンドウへの1つ以上のファイルのドロップ。{args} でサ
102
+ ポートする要素は:
103
+ files: ファイル名のリスト
104
+ row: ウィンドウの行番号
105
+ col: ウィンドウの桁番号
106
+ modifiers: 修飾キー。サポートする値は:
107
+ 0x4 Shift
108
+ 0x8 Alt
109
+ 0x10 Ctrl
110
+ この(複数)ファイルは引数リスト | argument-list | に追加され、
111
+ {files} の最初のファイルがウィンドウで編集状態になる。詳細な
112
+ 情報は | drag-n-drop | を参照。このイベントは | drop_file | 機能
113
+ が有効な場合のみ動作する。
114
+
115
+ "findrepl":
116
+ {検索/置換ダイアログを持つ GUI のときのみ有効}
117
+ テキストの検索と置換を行う。{args} でサポートする要素は:
118
+ find_text: 検索する文字列。
119
+ repl_text: 置換する文字列。
120
+ flags: 検索/置換を制御するフラグ。サポートする値は:
121
+ 1 次の文字列を検索(検索ダイアログ)
122
+ 2 次の文字列を検索(置換ダイアログ)
123
+ 3 1度だけ文字列を置換
124
+ 4 全マッチの置換
125
+ 8 完全一致した単語のみマッチ
126
+ 16 マッチする大文字小文字状態
127
+ forward: 1を設定すると前方への検索。
128
+
129
+ "mouse":
130
+ マウスのクリック、あるいはマウスの移動のイベントを差し込む。
131
+ {args} でサポートする要素は:
132
+ button: マウスボタン。サポートする値は:
133
+ 0 右マウスボタン
134
+ 1 中央マウスボタン
135
+ 2 左マウスボタン
136
+ 3 マウスボタンリリース
137
+ 4 スクロールホイール下
138
+ 5 スクロールホイール上
139
+ 6 スクロールホイール左
140
+ 7 スクロールホイール右
141
+ row: マウスクリックの行番号。Vimのウィンドウの最初
142
+ の行は1で最後の行は 'lines' になる。
143
+ col: マウスクリックの桁番号。{col} の最大値は
144
+ 'columns' になる。
145
+ multiclick: 1を設定すると複数のマウスクリックを差し込む。
146
+ modifiers: 修飾キー。サポートする値は:
147
+ 4 shiftキーが押されている
148
+ 8 altキーが押されている
149
+ 16 ctrlキーが押されている
150
+ move: オプション。真を設定して利用した場合、マウス
151
+ 移動イベントがある場合は生成する。{args} では
152
+ row: と col: のみを使いまた要求される。これら
153
+ はピクセル数として解釈される。
154
+ 'mousemoveevent' が設定されたときのイベントか
155
+ ポップアップでのマウス移動イベントを使う場合の
156
+ み結果が出る。
157
+
158
+ "scrollbar":
159
+ 左、右あるいは水平スクロールバーの設定もしくはドラッグ。スク
160
+ ロールバーが実際に存在する時のみ動作する。{args} でサポート
161
+ する要素は:
162
+ which: スクロールバー。サポートする値は:
163
+ left 現在のウィンドウの左スクロールバー
164
+ right 現在のウィンドウの右スクロールバー
165
+ hor 水平スクロールバー
166
+ value: スクロール量。垂直なスクロールバーなら値は1か
167
+ らバッファの行数までになる。水平スクロールバー
168
+ なら 'wrap' が設定されていない状態での1から最
169
+ 大行長までの間になる。
170
+ dragging: 1であればスクロールバーのドラッグであり0であれ
171
+ ばスクロールバーのクリックになる。
172
+
173
+ "tabline":
174
+ タブページ行のマウスクリックイベントの挿入によるタブの選択。
175
+ {args} でサポートする要素は:
176
+ tabnr: タブページの番号
177
+
178
+ "tabmenu":
179
+ タブページ行のメニュー項目の選択イベントの挿入。{args} でサ
180
+ ポートする要素は:
181
+ tabnr: タブページの番号
182
+ item: タブページメニュー項目の番号。1で最初のメニュー
183
+ 項目、2で2番目の項目になる。
184
+
185
+ GUI イベントの注入後、処理のためにおそらく | feedkeys() | を呼
122
186
ぶ必要があるだろう。例: >
123
187
call feedkeys("y", 'Lx!')
188
+ <
189
+ イベントの追加に成功したら TRUE を返し、失敗した場合は FALSE
190
+ を返す。
191
+
192
+ | method | としても使用できる: >
193
+ GetEvent()->test_gui_event({args})
124
194
195
+ <
125
196
test_ignore_error({expr} ) *test_ignore_error()*
126
197
{expr} を含むすべてのエラーを無視する。代わりに通常メッセージ
127
198
が表示される。
@@ -189,23 +260,27 @@ test_override({name}, {val}) *test_override()*
189
260
置き換える。Vimをテストするためだけに使用すること!
190
261
置き換えは、{val} が非 0 のときに有効化され、{val} が 0 のとき
191
262
に取り除かれる。
192
- 現在、name に使える値は:
263
+ 現在、{ name} に使える値は:
193
264
194
- name {val} が非 0 のときの効果 ~
195
- redraw redrawing() 関数を無効化する
196
- redraw_flag RedrawingDisabled フラグを無視する
265
+ { name} {val} が非 0 のときの効果 ~
266
+ autoload `import autoload` でスクリプトを正しい手順でロード
267
+ し、項目の利用までの延期はしない
197
268
char_avail char_avail() 関数を無効化する
198
- starting "starting" 変数を初期化する、以下を参照
199
269
nfa_fail 古い正規表現エンジンに戻すために、NFA regexp エン
200
270
ジンを失敗させる
201
271
no_query_mouse "dec" 端末のマウス位置を問い合わせない
202
272
no_wait_return "no_wait_return" フラグを設定する。"ALL" では
203
273
復元されない
204
- ui_delay ui_delay() で使用するミリ秒単位の時間; メッ
205
- セージの最大3秒の待ち時間を上書きする。
274
+ redraw redrawing() 関数を無効化する
275
+ redraw_flag RedrawingDisabled フラグを無視する
276
+ starting "starting" 変数を初期化する、以下を参照
206
277
term_props バージョン文字列が検出された場合、すべてのター
207
278
ミナルプロパティをリセットする。
279
+ ui_delay ui_delay() で使用するミリ秒単位の時間; メッ
280
+ セージの最大3秒の待ち時間を上書きする。
208
281
uptime sysinfo.uptime を上書きする
282
+ vterm_title 端末ウィンドウ内でジョブが走っている場合にウィン
283
+ ドウタイトルを設定する
209
284
ALL すべての置き換えをクリアする ({val} は使われない)
210
285
211
286
"starting" は、起動が完了したようにテストが振る舞うべきときに
@@ -230,28 +305,6 @@ test_refcount({expr}) *test_refcount()*
230
305
GetVarname()->test_refcount()
231
306
232
307
233
- test_scrollbar({which} , {value} , {dragging} ) *test_scrollbar()*
234
- スクロールバーを使ってそれを {value} の位置に移動させる。
235
- {which} は次のようになる:
236
- left カレントウィンドウの左スクロールバー
237
- right カレントウィンドウの右スクロールバー
238
- hor 水平スクロールバー
239
-
240
- 垂直スクロールバーの場合、{value} は1からバッファの行数までの
241
- 値を取りうる。水平スクロールバーの場合、'wrap' が設定されてい
242
- ないと仮定すると、{value} は1から最大行の長さまでの値を取りう
243
- る。
244
-
245
- {dragging} がゼロ以外の場合は、スクロールバーをドラッグするの
246
- と同じである。それ以外の場合は、スクロールバーをクリックするの
247
- と同じである。
248
- {which} スクロールバーが実際に存在し、GUIを使用している場合に
249
- のみ動作する。
250
-
251
- | method | としても使用できる: >
252
- GetValue()->test_scrollbar('right', 0)
253
-
254
-
255
308
test_setmouse({row} , {col} ) *test_setmouse()*
256
309
次のマウス操作に使用するマウス位置を設定する。
257
310
{row} と {col} は 1ベースである。
@@ -343,7 +396,7 @@ assert_fails({cmd} [, {error} [, {msg} [, {lnum} [, {context}]]]])
343
396
{cmd} を実行しエラーを生成しなかった場合か、エラーメッセージの
344
397
中に{error} が見つからない場合、| v:errors | にエラーメッセージを
345
398
追加する。| assert-return | も参照。
346
-
399
+ *E856*
347
400
{error} が文字列である場合、最初に報告されたエラーの中から文字
348
401
通り見つからなければならない。例えば、"E123:" の場合、多くの場
349
402
合、これはコロンを含むエラーコードになる: >
@@ -364,11 +417,11 @@ assert_fails({cmd} [, {error} [, {msg} [, {lnum} [, {context}]]]])
364
417
<
365
418
{msg} が空の場合は利用されない。引数 {lnum} を渡す時にデフォル
366
419
トメッセージを取得するにはこれを使うこと。
367
-
420
+ *E1115*
368
421
{lnum} が非負数で設定され、引数 {error} が設定されてマッチした
369
422
時、エラーが報告されるときの行番号と比較される。行番号は関数内
370
423
かスクリプト内での行番号になる。
371
-
424
+ *E1116*
372
425
{context} が存在すると、 パターンとして使われ {lnum} が位置する
373
426
コンテキスト (スクリプト名か関数名) に対してマッチする。
374
427
0 commit comments